タロットで一問一答の占いをやってみようと調べたら、同じカードなのにイエスと書いてあるページとノーと書いてあるページが出てきた——そこで手が止まった方が多いと思います。どちらを信じればいいのか分からなくなります。
結論から言うと、それはどちらかが間違っているのではなく、判定の流儀が違うからです。この記事では2つの流儀を並べて、自分がどちらで読むかを決められるところまで整理します。


タロットのイエス・ノーは、判定の決め方が1つではない

一問一答の形でタロットを引くとき、答えを決める方法は一つではありません。大きく2つの流儀があり、どちらを採るかで同じカードの答えが変わります。
片方はカードの向きで決める方法、もう片方はカードそのものの性質で割り振る方法です。後者は割り振り方が解説者ごとに違うため、ページによって判定が食い違います。
この記事は、どちらが正解かを決めるためのものではありません。自分がどちらで読むかを先に決めておくための整理です。
カード1枚ずつの意味の一覧や、引き方の手順そのものは別の記事にまとめています。ここでは判定の考え方に絞ります。
判定の流儀は大きく2つある
まず、2つの流儀がどう違うのかを並べます。混乱の原因はほぼここに集約されます。

正位置をイエス、逆位置をノーとして読む流儀
引いたカードが正位置ならイエス、逆位置ならノーとする方法です。カードの意味を覚えていなくても判定できるため、始めたばかりの人でも扱えます。
ただし、この方法では逆位置を使わない読み方と両立しません。シャッフルの段階で向きが混ざる引き方をしている必要があります。
カードそのものの性質でイエス・ノーに割り振る流儀
カードごとにあらかじめイエス・ノーを決めておく方法です。「どちらとも言えない」という枠を設ける解説もあります。
向きを使わないので、逆位置を採らない読み方とも組み合わせられます。そのぶん、割り振りの表を先に用意しておく必要があります。
後者は割り振りが解説者ごとに違う
ここが食い違いの正体です。同じカードでも、ある解説ではイエス、別の解説ではノーに割り振られていることがあります。どちらかが誤りというより、系統が違うと考えるのが実際に近いところです。
そのため、この記事では特定の割り振り表を唯一の正解として載せません。使う表を1つ決めて、そこから動かさないことのほうが大切です。
自分がどちらで読むかを引く前に決めておく
引いたあとに流儀を選ぶと、都合のよい判定を選んでしまいます。引く前に決めておけば、結果を後から動かせなくなります。
使う割り振り表を1つに固定する
カードの性質で決める流儀を選んだなら、参照する表を1つに決めてください。複数の表を見比べていると、望む答えが出ている表を無意識に選んでしまいます。
表そのものに優劣はありません。大事なのは、同じ物差しで測り続けることです。
デッキを替えても流儀は引き継ぐ
使うデッキを替えると絵柄が変わりますが、判定の考え方まで変える必要はありません。向きで決めると決めたなら、どのデッキでもその方法を続けます。
デッキごとに読み方を変えると、結果を比べられなくなります。読み方は道具ではなく自分の側に置いておいてください。
何枚で引くかで、返ってくるものが変わる

枚数は多ければよいというものではありません。枚数によって、返ってくる答えの性格が変わります。
1枚で答えだけを受け取る場合
一問一答の基本の形です。イエスかノーかがはっきり返ってくるので、決めかねていることを一つだけ聞きたいときに向いています。
複数枚で「進めること」と「やめておくこと」を分けて読む流儀
複数枚を並べ、イエス寄りのカードとノー寄りのカードの数を見る読み方も説明されています。答えが一方向に偏らないぶん、判断の材料としては細かくなります。
枚数を増やすほど断定的でなくなる
枚数が増えるとイエスとノーが混ざるため、「どちらとも言えない」に近い結果が出やすくなります。はっきりした答えが欲しいなら枚数を絞るほうが噛み合います。
自分の目的に合う枚数の選び方
背中を押してほしいなら1枚、判断の材料を増やしたいなら複数枚、という選び方が実用的です。裏づけのない枚数の作法を自分で作る必要はありません。
枚数を決めてから引く
引きながら「もう1枚」と足していくと、結果が固まらなくなります。何枚引くかは、質問を決めた時点で一緒に決めておいてください。
枚数の変更も、結果を動かす行為の一つです。あとから足したくなったら、それは答えが望みと違ったサインだと考えるほうが正確です。
イエス・ノーで聞くのに向く質問と、向かない質問
この形式には、はっきり向かない質問があります。聞き方を変えるだけで、受け取れるものが変わります。

自分の行動で結果が変わる問いは向く
「今週この人に連絡してみるか」「この講座に申し込むか」のように、自分が動けば結果が変わる問いは、この形式と噛み合います。答えを受け取った後にできることがあるからです。
医療・法律・お金が絡む判断は向かない
受診するかどうか、契約を結ぶかどうか、退職や借入をどうするか——こうした判断はカードで決める話ではありません。
医療・法律・お金に関わる重大な判断は、占いではなく各分野の専門家にご相談ください。
他人の内心を確定させる問いは向かない
「あの人は私をどう思っているか」をイエス・ノーで確定させることはできません。相手の気持ちは相手に確かめるしかなく、カードの答えを相手の本心として扱うのは危うい使い方です。
答えを受け取ったあと自分が何をするかまで決めておく
イエスなら何をするか、ノーなら何をやめるかを先に決めておきます。決めずに引くと、望まない答えが出たときに引き直したくなります。
どちらとも取れる結果が出たとき

はっきりしない結果が出ること自体は珍しくありません。そこで慌てて引き直さないことが、この形式との付き合い方です。
はっきりしない結果が出るのは珍しくない
「どちらとも言えない」に割り振られたカードが出ることもありますし、複数枚で数が拮抗することもあります。理由の詳しい整理は別の記事にまとめています。
同じ質問を繰り返し引くと結果の重みが薄れる
望む答えが出るまで引き直すと、最後の1回だけを採ることになります。それは占いというより選別で、引くほど1回あたりの意味は薄くなります。
引き直す回数を自分で決めておく
「同じ質問は1日1回まで」のように決めておくと、迷ったときの歯止めになります。回数の作法に決まりはないので、自分が守れる線で構いません。
決めきれない状態そのものを言葉にしてみる
何度引いても決まらないときは、まだ判断の材料がそろっていないことのほうが多いものです。何が足りないのかを書き出すほうが、次の一手が見つかります。
無料のツールや動画で受け取った結果をどう扱うか

自分で引かず、ツールや動画で結果を受け取ることもあります。その場合に見ておきたい点を挙げます。
どういう考え方で判定しているかが書かれているか
向きで決めているのか、カードの性質で割り振っているのかが書かれていれば、結果の性格が分かります。書かれていない結果は、比べる基準を持ちません。
結果の理由が添えられているか
イエスかノーかだけが表示されるものと、なぜそう判定したかが添えられているものがあります。後者のほうが、自分の状況に引きつけて読めます。
自分で引いた結果と食い違ったとき
流儀が違えば結果は食い違います。どちらかが外れたのではなく、別の物差しで測っただけだと考えてください。
動画の結果は自分に向けて引かれたものではない
選択肢の中から気になるものを選ぶ形の動画は、多くの人が同時に見ることを前提に作られています。自分ひとりのために引かれたものではないという点は、押さえておいてください。
そのうえで、返ってきた言葉が引っかかったなら、そこだけ拾えば十分です。全部を自分のことと受け取る必要はありません。
個人情報を入力する前に確認する
メールアドレスや電話番号を求められたら、何に使われるのかが書かれているかを見ます。無料をうたうサイトから有料のやりとりへ誘導される事例が国民生活センターから公表されており、困ったときは消費者ホットライン188(局番なし)に電話すると最寄りの消費生活センターにつながります。
自分の読み方で迷ったとき

引くたびに違う答えが出て、どの流儀を採ればいいのかも決まらない——独学で始めた人がいちばん止まりやすいのがこの段階です。表を見比べるほど、自分の読み方から遠ざかっていきます。
自分で引くのは自分の考えを言葉にする作業で、人に見てもらうのは読み解きを分担してもらう作業です。どちらが正しいかではなく、作業の種類が違うと考えてください。
電話占いヴェルニの場合、鑑定料は1分180円〜600円(税込・執筆時点)で占い師ごとに異なります。通話した分だけ分単位で加算されるため、イエスかノーで迷っている一件だけに質問を絞ってからかけると、時間も費用も伸びにくくなります。
読み方が決まるまで何度も聞けば、そのぶん金額は積み上がります。ひと月に回してよい予算の上限を、先に決めておいてください。
タロットのイエス・ノーについてよくある質問
※本記事のタロットの解釈は伝統的な解釈・心理的な観点に基づく一般的な傾向であり、科学的に効果や的中を保証するものではありません。参考の一つとしてお読みください。
まとめ|引く前に、どちらの流儀で読むかを決めておく
タロットのイエス・ノーは、向きで決める流儀とカードの性質で割り振る流儀の2つがあります。ページによって判定が食い違うのは、この違いが理由です。
やることは3つだけです。使う流儀を引く前に決める、枚数を目的に合わせる、答えを受け取った後の行動を先に決めておく。この3つがそろえば、結果に振り回されずに済みます。