大アルカナの中でもいちばん明るい札とされる太陽が、逆位置で出た。良い意味のはずの札なのに、向きが逆というだけで悪い知らせに見えてしまう——そんな引っかかりでこのページを開かれた方が多いのではないでしょうか。
先にお伝えしておくと、もともと肯定的とされる札の逆位置は、他の札の逆位置と同じようには読めません。この記事では、太陽という札の性質から読み方を組み立て直し、質問の型ごとの当てはめ方まで整理します。


タロットの太陽の逆位置を一言でいうと

ここで扱うのは、天体としての太陽の位置ではなく、タロットの大アルカナ19番「太陽」というカードのことです。検索結果には天文の話題も混ざりやすいので、先に断っておきます。
この札の逆位置は、明るさが失われたのではなく、届き方が変わったと読まれることが多い札です。
大アルカナ19番の札
太陽は、大アルカナの19番に置かれた札です。降り注ぐ光と、それを受ける子どもが描かれた絵柄で知られています。
正位置では、成功・喜び・生命力といった言葉と結びつけて読まれてきました。札の全体像や正位置の詳しい読み方は、別の記事で扱っています。
正位置との違いを一文で
正位置が「光がまっすぐ届いている状態」なら、逆位置は「光はあるが、まだ届ききっていない状態」として読まれることが多くなります。光そのものが消えたとは読まれません。
ここが、もともと否定的な意味を持つ札の逆位置とは事情が違うところです。
良い悪いを決める札ではないという前提
太陽は正位置でも逆位置でも、出来事の成否を確定させる札としては扱われていません。エネルギーの向きや届き方を映す札だと説明されています。
「逆位置だから失敗する」という読み方は、この札の性質からは出てこないものです。
もともと明るい札の逆位置は他の札と同じに読めない

逆位置の読み方には立場の違いがあり、この札ではとくに2つの読み方が並び立ちます。どちらか一方が誤っているわけではありません。
なぜ並び立つのかを、太陽という札の性質から見ていきます。
明るさが打ち消されたと読む場合
逆位置を「正位置の否定」として扱う読み方では、成功や喜びが打ち消された状態として読みます。勢いの低下、自信の空回りといった言葉がここから出てきます。
この読み方は、意味を反転させる分かりやすさがある一方で、正位置が強く肯定的な札ほど落差が大きく見えてしまいます。
光が届くのが遅れているだけと読む場合
もう一つは、光の存在は変わらず、届くまでに時間がかかっていると読む立場です。結果そのものは変わらないが時期がずれる、という読み方になります。
太陽は昇る前も沈んだあとも空のどこかにある——という自然の姿になぞらえて説明されることがあります。
どちらも成り立つ理由
太陽の正位置は、成果や喜びといった「到達」と、生命力という「そこにあり続けるもの」の両方に結びつけられてきました。前者を軸にすれば打ち消しとして、後者を軸にすれば遅れとして読めます。
解説によって印象が変わるのは、どちらの側面を軸に置いたかの違いによるものです。
読み方に立場の差があること
逆位置の扱いには、このほかにも強度の変化として読む立場や、エネルギーが内側に向いたと読む立場があります。大切なのは、自分がどの立場で読むかを先に決めておくことです。
カードの意味を組み立てる考え方そのものは、次の記事にまとめています。
太陽の逆位置でよく使われる言葉と、その言い換え

解説でよく使われる言葉は、そのまま受け取ると必要以上に重く感じられます。言葉の強さに引きずられないよう、確かめられる形に置き換えて読むのがおすすめです。
上の図解が、よく見る言葉と、その言い換えの対応です。
勢いが落ちる
この言葉は、下り坂に入ったという意味では使われていないことが多いものです。今日出せる力が普段より少ない、という程度の描写として読むと当てはめやすくなります。
確かめ方は簡単で、実際に手が動かない場面が増えているかどうかを見ればわかります。
空回り
努力が無駄だという意味に取ると、動く気力そのものが削がれてしまいます。力の向け先がずれている、という指摘として読むほうが行動につながります。
誰に向けて動いているのかを一度書き出してみると、ずれが見つかることがあります。
自信の出しすぎ
正位置の明るさが強く出すぎている状態として説明される言葉です。過信という語で書かれることもありますが、確かめの工程を飛ばしているだけの場合も多くあります。
人格の問題として受け取る必要はありません。
まだ光が届いていない
叶わないという意味ではなく、時間差があるという読み方です。時期をたずねた質問では、この言葉がそのまま答えになることがあります。
結果を待つ期間の目安については、あとの章で扱います。
言葉をそのまま受け取らない読み方
タロットの解説語は、短い言葉に幅のある内容を詰め込んでいます。そのため、語の強さと実際に示している範囲は一致しません。
読んだ言葉を、自分が確かめられる出来事の形に言い換えてから当てはめてみてください。
質問の種類別に見る太陽の逆位置

ここからは質問の型ごとの当てはめ方です。いずれも、そう読まれることが多いという範囲の紹介にとどめます。
共通しているのは、否定ではなく「まだ途中」として読む姿勢です。
恋愛
関係そのものが壊れる知らせとしては読まれません。素直に喜べていない、あるいは相手に見せている自分が普段より作られている、といった読み方が多く見られます。
進展の有無を確定させる札ではないため、今の状態の描写として受け取ってください。
相手の気持ち
好意がない、と読む解説は多くありません。好意はあるが表に出しきれていない、あるいは伝え方が不器用になっていると読まれるのが一般的です。
相手の感情は確かめられないので、断定する読み方は避けてください。
仕事
成果が出るまでに時間がかかっている状態として読まれます。評価が遅れて届く、あるいは自分の手応えと周囲の反応がずれている、という描写になります。
失敗の予告としては扱われません。
金運
収入が途絶えるという読み方より、入る予定のものが遅れている、あるいは気が大きくなって支出が増えていると読む解説が多く見られます。
金額を言い当てる札ではないので、支出の癖を見直す合図として使うのが実務的です。
人間関係
周囲との関係が壊れるとは読まれません。場に合わせて明るく振る舞いすぎて疲れている、という読み方がよく見られます。
誰かとの縁を切る判断材料には使わないでください。
未来・最終結果
結果の位置に出た場合、多くの解説は「良い方向に向かうが時間がかかる」と読みます。打ち消しの立場を採る場合は「期待したほどには届かない」となります。
自分が採った立場を通して読んでください。
イエスノーで聞かれたとき
太陽は正位置ならイエスに寄せられる札です。逆位置では、ノーではなく「条件つきのイエス」「いまはまだ」と読む解説が多く見られます。
はっきりした否定として扱うのは、この札の性質からは行き過ぎになります。
時期をたずねたときの太陽の逆位置

時期を聞く質問は、この札がいちばん扱いやすい型です。太陽には結びつけられてきた季節と時間帯があり、そこを起点にずらして読みます。
ただし、日付を特定できる読み方ではありません。
太陽に結びつけられてきた季節と時間帯
太陽は、季節では夏、時間帯では正午前後に結びつけて語られてきました。一日のうちで最も光が強い時間、一年のうちで最も日が長い時期にあたります。
この対応は流派や解説書によって幅があるため、目安として扱ってください。
「後ろにずれる」と読む場合
逆位置を時期のずれとして読む場合は、想定していた時期より後ろに動くと考えます。夏を想定していたなら夏の後半、正午を想定していたなら午後、といった具合です。
ずれの幅は札からは決まらないので、数日か数か月かは他の情報で補うことになります。
時期を断定できない理由
そもそもタロットは、暦と一対一で対応する仕組みを持っていません。季節や時間帯の対応は、絵柄や意味からの連想として後づけされたものです。
そのため、日付を指定する読み方は成り立ちません。幅のある見立てとして扱ってください。
アドバイスとして読むときの太陽の逆位置

アドバイスの位置に出た場合は、出来事の予告ではなく行動の指針として読みます。この札の逆位置は、止めるべきことより「加減」を教える札として使われます。
控えるものと続けるものを分けて考えてみてください。
何を控える合図として読むか
周囲に見せる分の元気を、少し減らしてよいという合図として読まれます。人前で保っている明るさが負担になっている場合は、そこが対象です。
成果を急いで発表することも、控える対象に挙げられることがあります。
何を続ける合図として読むか
すでに始めていることを止める必要はない、と読む解説が多く見られます。届くのが遅れているだけなら、途中でやめるほうが損失になるためです。
規模を小さくして続ける、という中間の選択もこの札には合います。
自分の行動に落とすときの注意
この札の読みを、他人の態度を評価する材料に使わないでください。映しているのは自分の側のエネルギーの向きです。
医療・法律・お金に関わる重大な判断は、占いではなく各分野の専門家にご相談ください。
太陽の逆位置が出て落ち込んだときに

良い知らせを待っていたところに明るいはずの札が逆位置で出ると、期待していた気持ちが一気にしぼみます。結果を先に知ってしまったような気分になり、次の一手が取れなくなることもあります。
ここで起きているのは、札の意味ではなく期待との落差の問題です。落ち着かせ方をいくつか挙げます。
同じ質問で何度も引き直さない
望む答えが出るまで引き続けると、どの結果を採るかの基準が失われます。一般には、同じ問いは一度きりにするのが作法とされています。
どうしても気になるときは、日をあらためるほうが結果を受け取りやすくなります。
出た札より質問を見直す
「うまくいきますか」という問いは、良い悪いの二択に寄ってしまいます。「今どのくらい進んでいますか」「何を足せば届きますか」に変えると、太陽の逆位置からも具体的な情報が読み取れます。
問いの形が変われば、同じ札でも読める内容が変わります。
気になるときの相談先
待っていた知らせの行方が気になって、何度もカードに手が伸びてしまうときは、自分以外の読み手に一度渡してみるのも方法の一つです。電話占いなら、対面に出向かずタロットの鑑定士に相談できます。
公式サイトによると、電話占いヴェルニの鑑定料は1分あたり180〜600円(税込・執筆時点)で、鑑定士ごとに単価が異なります。特典の条件とあわせて公式サイトでご確認ください。
話す前に、聞きたいことを1つに絞り、使う金額と時間の上限を決めておいてください。高額な請求や強い勧誘に困ったときは、消費者ホットライン「188」(局番なし)で最寄りの消費生活センターに相談できます。
太陽の逆位置のよくある質問
※本記事のタロットの解釈は伝統的な解釈・心理的な観点に基づく一般的な傾向であり、科学的に効果や的中を保証するものではありません。参考の一つとしてお読みください。
まとめ
太陽の逆位置は、明るさが消えた札としては読まれてきませんでした。打ち消しと読む立場と、届くのが遅れていると読む立場が並び立ちます。
解説で見かける強い言葉は、確かめられる出来事の形に言い換えてから当てはめてください。勢いが落ちるは「今日出せる力が少ない」、空回りは「向け先がずれている」と読み替えられます。
時期をたずねたときは、太陽に結びつけられてきた夏と正午を起点に、後ろへずらして読みます。日付までは決まらないので、幅のある見立てとして受け取ってください。