無料の命式ツールで自分の命式を出したら「甲午」という文字が並んでいた。読み方も分からず調べてみたら、性格の話ばかりが出てきて、そもそもこれが何を指しているのかがはっきりしない——そんな状態でこのページを開かれた方が多いのではないでしょうか。
この記事では、甲午が六十干支のどこに位置するのか、年・月・日のどれを指しているのかを数え方の基準まで示したうえで、意見が割れている異常干支の扱いや、語られている性格の傾向を整理します。


【一言でいうと】甲午は六十干支の31番目、木の甲と火の午の組み合わせ

結論からお伝えします。甲午(きのえうま・こうご)は六十干支の31番目にあたる組み合わせで、十干の「甲」と十二支の「午」が組んだものです。前は癸巳、次は乙未が並びます。
甲は陽の木、午は陽の火とされ、木が火を生むという相生の関係で説明されます。この関係の読み方が、性格や相性の解説の土台になっています。
なお1894年が甲午の年にあたることから、この年に起きた出来事は甲午農民戦争・甲午戦争とも呼ばれます。本記事で扱うのは四柱推命や干支としての甲午のほうです。
この記事の要点
- 甲午は六十干支の31番目。甲=陽の木、午=陽の火
- 年は西暦を60で割って34余る年。直近は2014年、次は2074年
- 月は節入りで見る午月=芒種から小暑の前日まで
- 異常干支に含めるかどうかは説によって分かれている
六十干支そのものの仕組みを知りたいとき
なぜ60種類になるのか、十干と十二支がどう組み合わさるのかは、当メディアの別記事でまとめています。仕組みから押さえたい方はそちらをご覧ください。
甲午の読み方と成り立ち|甲と午がそれぞれ表すもの

甲午を読むときは、甲と午をいったん分けて見ると理解が早くなります。2つの文字が別々の体系から来ているためです。
順に見ていきます。
読み方はきのえうま・こうご
訓読みでは「きのえうま」、音読みでは「こうご」と読みます。「こうぼくのうま」という読み方が使われることもあります。
命式の表記では漢字2文字で並ぶだけなので、読み方が分からないまま調べている方も少なくありません。どの読みでも指しているものは同じです。
甲は木の陽
甲は十干の1番目で、五行では木、陰陽では陽に配当されます。大きな樹木にたとえられることが多く、まっすぐ伸びる性質として語られます。
十干は10種類なので、甲は10年に一度、10日に一度めぐってきます。
午は火の陽
午は十二支の7番目で、五行では火、陰陽では陽に配当されます。方角では南、時刻では正午の前後を指すとされています。
十二支は12種類なので、午は12年に一度、12日に一度めぐります。この10と12の最小公倍数が60で、六十干支が一周する年数になります。
甲と午は木生火の相生とされる関係
五行では、木が燃えて火を生むという関係を木生火と呼びます。甲午はこの木生火にあたる組み合わせとして説明されます。
相生の関係にあるため、干と支が反発しない組み合わせだとする解説が一般的です。ただしこの関係から性格を読む方法は流派によって異なります。
午の蔵干は本気が丁、丙や己を含めるかは解説によって異なる
十二支にはそれぞれ蔵干と呼ばれる十干が割り当てられています。午の本気(中心となる蔵干)は丁とするのが共通していますが、そのほかに己や丙を採るかどうかは解説によって分かれています。
読んでいる解説がどの立場かによって、命式から読み取れる要素も変わります。蔵干の一覧を見るときは、出所を一つに決めておくのが混乱しないコツです。
納音は沙中金
六十干支を5種類の五行に分けて30に分類したものを納音といいます。甲午と乙未は「沙中金(さちゅうきん)」に配当されます。
納音は生まれ年から運命を判断する古い分類の一つで、現在の四柱推命では補助的に使われることが多い要素です。
甲午の年・月・日はいつか|60年周期と節入りの数え方

命式に甲午があるとき、それが年柱なのか月柱なのか日柱なのかで意味の置きどころが変わります。まずはそれぞれの数え方を押さえておきます。
年・月・日の順に見ていきます。
直近の甲午の年と次の甲午の年
甲午の年は60年ごとにめぐります。直近は2014年で、その前は1954年、さらに前は1894年です。次に来るのは2074年になります。
ただし四柱推命の年柱は元日ではなく立春で切り替わるため、1月から2月初旬に生まれた方は前年の干支になる点に注意が必要です。
西暦を60で割った余りで確かめる
年の干支は計算で確かめられます。西暦を60で割って34が余る年が甲午の年です。2014年なら60×33=1980で、余りは34になります。
手元に暦がなくても、この計算だけで年柱の候補は絞れます。
甲午の月は年干が丙・辛の年に巡り、節入りでは芒種から小暑の前日まで
月の干支は、年干によって決まる規則があります。年干が丙または辛の年は寅月が庚寅から始まり、そこから順に送ると午月が甲午になります。
ここで注意したいのが月の区切りです。四柱推命の月は暦の1日ではなく節入りで切り替わるため、午月は芒種から小暑の前日まで、新暦ではおよそ6月上旬から7月上旬にあたります。「甲午月=5月」と書かれた解説を見かけたら、旧暦の5番目という意味で使われていないかを確かめてください。
甲午の日は60日ごとに巡り、万年暦や命式作成ツールで調べる
日の干支は60日周期でめぐります。年や月と違って計算で出すのが煩雑なので、万年暦や命式作成ツールで調べるのが現実的です。
日柱は生まれた日そのものを指すため、生年月日さえ分かれば確定できます。時刻が分からなくても日柱までは出せます。
甲午は異常干支に入るのか|含める説と含めない説

「甲午 異常干支」という調べ方をされる方が多いのですが、ここは説によって答えが違います。どちらかが間違っているという話ではなく、挙げている干支の顔ぶれが違うのです。
両方の立場を並べます。
異常干支は算命学で使われる言葉
異常干支は算命学で使われる用語です。算命学の解説機関は「算命学でいう『異常』の定義はみんなと違うという意味であり、よくない宿命ということではない」と説明しています。
まずこの前提を押さえておかないと、言葉の響きだけで不安になってしまいます。
甲午を挙げる説がある
算命学の解説では、異常干支として7種類を挙げ、その筆頭に甲午を置いているものがあります。天極星や天報星といった星の性質から説明される立場です。
この説を採る解説を読んだ場合、甲午は異常干支に該当することになります。
甲午を挙げない説もある
一方、四柱推命系の解説には異常干支を13種類とし、そのなかに甲午を含めていないものがあります。通常異常干支6種と暗合異常干支7種に分けて示す立場です。
この説を採る解説では、甲午は異常干支の一覧に出てきません。
自分が読んでいる解説がどちらの説かを先に確かめる
検索して出てきた記事だけを読むと、含める説と含めない説が入り混じって混乱します。まず一覧に何種類挙がっているかを見れば、どちらの立場かはすぐに分かります。
7種類なら前者、13種類なら後者です。どちらか一方を正解と決めず、読んでいる解説の立場を確かめるほうが実用的です。
異常干支という言葉に良い悪いを読み込まない
「異常」という語は日常語では否定的に響きますが、ここでは多数派と違うという意味で使われています。短命や不運を意味するものではありません。
不安をあおる書き方をしている解説を見かけたら、いったん距離を置いて読んでください。
甲午に語られる性格の傾向

ここからは性格の話です。ただし命式は8つの文字で構成されるため、甲午という1組だけで人を説明できるわけではありません。傾向として読む前提で見ていきます。
複数の解説に共通して挙がるものを整理します。
複数の解説に共通して挙がるもの
甲午について語られることが多いのは、明るく行動的、裏表がなく素直、芯が強くプライドが高い、頭の回転が速い、といった傾向です。火の勢いと木のまっすぐさを重ねた説明がよく使われます。
これらは断定ではなく、そう語られることが多いという意味に受け取ってください。
男女で書き分けている解説はあるが内容は一致していない
甲午の男性像・女性像を書き分けている解説もありますが、内容は解説どうしで一致していません。同じ甲午でも正反対の説明が並ぶこともあります。
一致していない以上、そのまま自分に当てはめる根拠にはなりません。読み物として受け取るくらいがちょうどよい距離感です。
「性格が悪い」と語られる背景
「甲午 性格が悪い」という調べ方をされることがありますが、これは芯の強さやプライドの高さといった特徴を、否定的な言葉に置き換えた表現です。
同じ性質でも、状況によって長所にも短所にも見えます。言葉の強さに引っ張られないでください。
傾向として読み、決めつけに使わない
干支から読める性格は、あくまで語られてきた傾向です。自分や他人を決めつける材料として使うと、かえって窮屈になります。
医療・法律・お金に関わる重大な判断は、占いではなく各分野の専門家にご相談ください。
甲午の相性は関係の形から読む

相性については、良い干支・悪い干支の一覧が出回っていますが、解説によって中身が割れています。ここでは一覧を作らず、関係の形から説明します。
甲午に関わる関係は4つです。
干合とされる甲と己
十干どうしが特別に結びつく関係を干合といいます。甲は己と干合の関係にあるとされ、引き合う組み合わせとして説明されます。
ただし干合が起きたときに何が変わるかは流派によって説明が異なります。
支合とされる午と未
十二支どうしが結びつく関係を支合といいます。午は未と支合の関係にあるとされています。
年柱で見るのか日柱で見るのかによって、この関係が意味するところも変わってきます。
三合とされる寅・午・戌
3つの十二支がそろって働くとされる関係を三合といいます。午は寅・戌とともに火の三合を作るとされています。
3つそろって初めて成立する関係なので、2つだけの場合は半合として別に扱う解説もあります。
冲とされる子と午
正面から向き合う十二支どうしの関係を冲といいます。午は子と冲の関係にあるとされ、揺さぶりが起きる組み合わせとして説明されます。
冲は悪いものと決まっているわけではなく、変化のきっかけとして読む解説もあります。
個別の組み合わせの良し悪しは解説によって割れる
「甲午と◯◯は相性が良い」という個別の評価は、解説どうしで一致していません。関係の形を知っておくほうが、どの解説を読んでも自分で判断できます。
十二支どうしの相性の総論は、当メディアの別記事で扱っています。
自分の甲午が年柱か日柱かを確かめる

ここまで読んでも当てはまらないと感じるなら、見ている柱が違う可能性があります。同じ甲午でも、どの柱にあるかで読みどころが変わるためです。
確かめ方を整理します。
年柱は元日ではなく立春で切り替わる
四柱推命の年柱は、暦の上での1月1日ではなく立春を境に切り替わります。1月から2月初旬に生まれた方は、生まれ年の干支と年柱の干支が一致しません。
生まれ年だけで干支を判定している一覧は、この切り替わりを反映していないことがあります。
年柱・月柱・日柱で意味の置きどころが変わる
一般的な解説では、年柱は生まれ育った環境や若い時期、月柱は社会での立ち位置、日柱は本人自身や配偶者との関係を読むところとされています。
性格について書かれた記事の多くは日柱を前提にしています。年柱に甲午がある方が読むと、ずれを感じるのはそのためです。
命式を出してから読む順番
まず命式作成ツールで四柱をすべて出し、甲午がどの柱にあるかを確認してください。そのうえで、その柱について書かれた解説を読むと話が合います。
命式の出し方と見る順番は、当メディアの別記事でやさしく説明しています。
ネット上の生まれ年だけの一覧がずれる理由
芸能人の甲午一覧を見かけることがありますが、公表されている生年月日だけでは年柱は立春の切り替わりで、日柱は生誕時刻の扱いで確定できない場合があります。本記事で実名を並べていないのはそのためです。
自分の干支は、生まれ年の一覧ではなく命式ツールで確かめるほうが確実です。
甲午についてよくある質問
※本記事の甲午の解釈は伝統的な解釈・心理的な観点に基づく一般的な傾向であり、科学的に効果や的中を保証するものではありません。参考の一つとしてお読みください。
まとめ|甲午は「どの柱の甲午か」を確かめてから読む
甲午は六十干支の31番目で、甲が陽の木、午が陽の火。木生火の相生とされる組み合わせです。納音は沙中金にあたります。
年は西暦を60で割って34余る年で、直近は2014年、次は2074年。月は年干が丙・辛の年の午月で、節入りでは芒種から小暑の前日まで、新暦ではおよそ6月上旬から7月上旬です。日は60日ごとにめぐります。
異常干支に含めるかどうかは説によって分かれます。7種類を挙げて甲午を含める算命学の説と、13種類を挙げて含めない四柱推命系の説があるので、読んでいる解説の立場を先に確かめてください。
性格の記述が当てはまらないと感じたら、見ている柱が違うのかもしれません。命式を出して甲午がどの柱にあるかを確かめると、読むべき解説が決まります。