やめたほうがいいと分かっているのに、通知が来ると手が動いてしまう。終わらせると決めた翌日には、また同じことを繰り返している。そんな状態を指して「不倫脳」という言葉が使われることがあります。
この記事では、その言葉がどう使われているかをまず確かめます。そのうえで、やめられないと語られる背景と、自分を責め続けてしまうときの扱い方、そして相談先の切り分けまでをまとめます。


一言でいうと|「不倫脳」は医学の言葉ではなく、状態を説明する俗語

「不倫脳」は医学的な診断名ではありません。メディアやカウンセラーが、やめられない状態を説明するときに使う俗語として広まった言葉です。
問題は、この言葉が人に貼るラベルとして使われやすいことです。誰かをその言葉で呼んだ時点で、状態の説明ではなく人格の否定になります。
そのため、この記事では読者や相手を分類することはしません。扱うのは「そう呼ばれる状態として語られていること」までです。
この言葉がどう使われているか

まず言葉そのものを確かめます。どこで使われ、どんな働きをしているのかを知っておくと、振り回されずに済みます。
メディアやカウンセラーが使う文脈
編集部が公開されている解説の傾向を調べたところ、関係をやめられない状態を分かりやすく説明する目的で使われている例が多く見られました。医学の分野で定義された用語としては見当たりません。
説明のための言葉なので、書き手によって指す範囲も変わります。同じ言葉でも中身が揃っていない、という前提で読むのが安全です。
ラベルとして人に貼られたときに起きること
相手に対して使えば、その人を丸ごと否定することになります。自分に対して使えば、責め続ける材料になります。
どちらの場合も、状況は何も変わりません。ラベルは説明にはなっても、解決には結びつきません。
この記事では人を分類しない
当てはまる項目を数えて分類する形は取りません。数えたところで、いま困っていることが解決するわけではないからです。
代わりに扱うのは、やめられなさが強まると語られる状況の要素と、そこから何を切り分けられるかという話になります。
やめられないと語られる背景
ここでは、やめられなさが強まると説明される要素を並べます。いずれも性格の問題としてではなく、状況の要素として整理します。

脳のはたらきに触れた説明も見かけますが、断定されたものではありません。ここでは「そう説明されることがある」という範囲にとどめます。
会えない時間が長いことが影響すると語られること
会える機会が限られるほど、一回あたりの高揚が大きくなると説明されることがあります。間隔が空くことで、会えた時間の印象が強く残るという整理です。
日常的に一緒にいる関係とは、時間の流れ方が違います。会えない時間が関係を強めているとしたら、それは気持ちの強さとは別の話になります。
秘密であることが関係を強めると説明されること
人に言えない関係は、二人だけの共有物になります。この閉じた状態が結びつきを強く感じさせると説明されることがあります。
同時に、秘密であることは相談先を失うことでもあります。強まる要素と、苦しくなる要素が同じところから来ています。
終わりの見通しが立たないこと
いつまで続くのか、どう終わるのかが決まっていない状態は、判断を先送りにさせます。決めないまま時間が過ぎるほど、決めることの重さが増していきます。
見通しが立たないのは、意志の弱さのせいではありません。決める材料がそろっていない状況だと考えるほうが実際に近くなります。
自分を責め続けてしまうとき

ここが一番苦しいところだと思います。責める気持ちは、状況を良くするどころか逆に働くことがあります。
責める→苦しい→また連絡する、という循環
自分を責めると苦しくなります。苦しさを埋めるために連絡してしまい、そのあとまた責める。この循環が語られることがあります。
この形になっているなら、意志を強く持つという対処では抜けにくくなります。責める部分をいったん外すほうが、循環が止まりやすいと説明されます。
責めるのをやめることは、肯定することとは別
責めるのをやめると、関係を認めることになるように感じるかもしれません。ただ、この二つは別のものです。
自分を責めないことと、いまの状態を良しとすることは切り分けられます。責めるエネルギーを、状況を整理するほうへ回すという考え方です。
生活に支障が出ているときのサイン
眠れない、食欲が落ちる、仕事や家事が手につかない。こうした状態が続いているなら、気持ちの問題として抱え込まないでください。
眠れない状態や気分の落ち込みが続くときは、医療機関や専門の相談窓口に相談してよい事柄です。自治体が設けているこころの相談窓口を利用できる場合もあります。
関係を続けた場合に現実として関わってくること

気持ちの話とは別に、法律やお金が関わってくる場面があります。ここは一般論の範囲で整理します。
金銭の請求が問題になるとされる場面
配偶者の側から、関係の相手に対して金銭の請求がなされる場面があると解説されています。認められるかどうかは事情によって変わる、というのが共通した説明でした。
金額については幅が大きく、前提となる事情もそれぞれ違います。当メディアでは具体的な金額を示しません。
事情によって扱いが変わるため弁護士に確認する
相手が既婚であることを知っていたか、夫婦関係がどのような状態だったか。こうした事情で扱いが変わるとされています。
医療・法律・お金に関わる重大な判断は、占いではなく各分野の専門家にご相談ください。費用が心配な場合は、法テラスなどの公的な相談窓口を利用できる場合があります。
抜け出したいと思ったときの相談先の切り分け
困っていることは一つではないのに、相談先を一つに絞ろうとすると行き詰まります。ここでは三つに分けて考えます。

どれか一つに全部を背負わせないでください。困りごとの種類ごとに相談先を分けるほうが、結果的に早く整理が進みます。
生活に支障が出ているとき
睡眠や食事、仕事に影響が出ているなら、まずそこから扱う対象です。医療機関や専門の相談窓口が受け付けている領域になります。
法律やお金が関わるとき
請求が問題になりうるか、自分の状況がどう扱われるか。ここは弁護士や公的な窓口が扱う事柄です。
気持ちを言葉にしたいとき
まとまっていない気持ちを口に出したいだけなら、結論を求められない場が向きます。判断を返されると、かえって言えなくなることがあります。
一つの相談先に全部を背負わせない
気持ちの相談先に法律の判断を求めても答えは出ませんし、その逆も同じです。分けて持ち込むほうが、どちらの相談も機能します。
これをすれば必ず抜け出せる、という方法は示せません。ただ、困りごとを分けること自体が状況を軽くすることはあります。
身近な人がその状態にあると感じたとき

ここからは、パートナーや家族の様子が気になっている場合の整理です。相手を変える方法ではなく、自分の生活を守る話として扱います。
相手を目覚めさせる方法という発想から離れる
相手の考えを変えようとする働きかけは、多くの場合こちらの消耗につながります。変えられるかどうかが自分の側にないためです。
問い詰めたり行動を確かめたりする方法については、当メディアでは扱いません。関係がこじれる方向に働きやすい部分だからです。
自分の生活と判断を守るためにできること
睡眠と食事を保つ、信頼できる人に状況を話しておく、家計や生活の見通しを確認しておく。どれも相手の変化を待たずにできることです。
自分の体調に影響が出ているなら、そこは先に手を打ってください。相手の問題と自分の健康は、別に扱ってかまいません。
法的な選択肢は専門家に確認する
今後どうするかを考える段階なら、選択肢の確認は弁護士や公的な相談窓口が扱う事柄です。感情と手続きは分けて進めるほうが負担が少なくなります。
やめようと決めた翌日にまた連絡してしまう自分を、責めることしかできないとき

何度も終わらせると決めたのに、通知が来ると手が動いてしまう。そのたびに自分を嫌いになって、また同じことを繰り返す。この循環に入ると、誰にも言えなくなります。
友人に話せば、いい加減にしなよと言われて終わりそうで話せない。責められない場で経緯を口に出すほうが、循環はほどけやすくなります。
ただし、眠れない状態や生活への支障が続いているなら、そちらが先です。占いで関係が終わるわけでも、縁が切れるわけでもありません。
電話・チャット・対面の向き不向き
電話は、責める相手のいない場所で声に出せるのが利点です。話しているうちに、何を一番つらく感じているのかが具体になっていきます。
チャットは、声を出さずに書きたいときに向きます。対面はじっくり話せますが、予約と移動の手間がかかります。
話す前に、責めている内容と困っている内容を分けて書く
自分を責めている言葉と、実際に困っていることを別々に書き出してみてください。混ざったままだと、話しても堂々巡りになりやすくなります。
一回の時間と金額に上限を決めておくと、同じ話を確かめ直す通話が長引きません。法律やお金に関わる部分は、別に専門家へ相談してください。
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「不倫脳」についてよくある質問
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まとめ|ラベルで断ずるより、いま何に困っているかを分ける
「不倫脳」は医学の言葉ではなく、やめられない状態を説明するために使われている俗語です。人に貼れば、状態の説明ではなく人格の否定になります。
やめられなさが強まると語られるのは、会えない時間の長さ、秘密であること、終わりの見通しが立たないことです。どれも性格ではなく状況の要素として整理できます。
そのうえで、困りごとを生活・法律・気持ちの三つに分けてください。一つの相談先に全部を背負わせないほうが、結果として整理は早く進みます。