無料の四柱推命サイトで命式を出したら「日干=庚」と表示された。ただ、この一文字が何を指しているのかは、その場では分からないままです。
この記事では、編集部が古典に基づく一般的な解説を確認したうえで、十干の「庚」について読み方・五行・古典で語られる性質・他の十干との関係を整理しました。扱うのは十干の庚で、庚子や庚午といった六十干支は別の記事で扱います。


【一言でいうと】庚(かのえ)とは
庚は十干の7番目にあたる字です。読み方は「かのえ」、音読みでは「こう」と読みます。五行では「金」、陰陽では「陽」に分類され、古典では刀剣や加工前の金属にたとえて語られてきました。

十干のなかでの庚の位置
十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類で、庚はその7番目です。10種類が順に巡り、10年で一周する並びになっています。
10種類は五行の5つを陽と陰に分けたもので、庚の次の辛と対になっています。庚が金の陽、辛が金の陰という並びです。
この記事が扱う範囲
ここで扱うのは、十干の一文字としての「庚」です。庚子・庚寅のように十二支と組み合わせた2文字の形は六十干支と呼ばれ、読み方の枠が変わります。
庚の読み方と字の意味

読み方には訓読みと音読みがあり、使われる場面が違います。ここを押さえておくと、他の資料も読みやすくなります。
命式の表示では訓読みが添えられていることが多く、暦や歴史の資料では音読みが並びます。どちらの表記も同じ字を指しています。
訓読み「かのえ」=金の兄
十干の訓読みは、五行に「え(兄)」「と(弟)」を付けた形で作られています。庚は金の陽にあたるため「金の兄」で「かのえ」です。
同じ金でも陰にあたる辛は「金の弟」で「かのと」と読みます。十干の訓読みは、この規則を知っていると全部たどれます。
音読み「こう」
音読みは「こう」です。庚申や庚子といった熟語では、こちらの読みが使われます。
十干を並べて覚えるときも、音読みのほうが唱えやすいという理由で使われることがあります。どちらから覚えても構いません。
資料によっては音読みだけで表記されていることもあります。どちらの読みでも指しているものは同じ字です。
五行の「金」が意味するもの
五行で金にあたるものは、季節では秋、方位では西と対応づけて説明されます。ただし、これは対応の説明であって、西へ行けば運が良くなるといった実利の話ではありません。
五行は木・火・土・金・水の5つで、それぞれに季節と方位が割り当てられています。庚を調べるときも、この対応表を頭に置いておくと読み進めやすくなります。
古典で庚の性質はどう説明されるか

性質の説明は、古典のたとえをもとに広まったものです。ここでは断定を避けて、語られてきた内容を並べます。
象徴は「加工前の金属・刀剣」
庚は、まだ形になっていない鉱石や、鍛えられた刀剣にたとえて語られてきました。磨くほど鋭くなる、という言い方をされることが多い字です。
同じ金でも、辛は加工された細工物にたとえられます。原石か製品かという対比で説明されるのが一般的です。
よく言われる傾向
決断が早い、筋を通す、白黒をはっきりさせたがる——こうした傾向が語られることが多くあります。いずれも「そう説明されることが多い」という範囲の話です。
刀剣というたとえから導かれた説明が多く、鋭さや強度に関わる言葉が並びます。たとえが先にあって、そこから性質の説明が広がった形です。
短所として語られる面
言い方が直接的で角が立ちやすい、譲るのが苦手といった面も併せて語られます。長所と短所は同じ性質の別の見え方として説明されるのが一般的です。
どちらか一方だけを取り出して当てはめると、実像から離れていきます。両方を並べて読んでおくのが無難です。
性格は生まれた日の十干だけで決まらない
四柱推命では、命式全体の組み合わせで読むのが前提です。日干が庚だからこうだ、と一文字で決める読み方はされていません。
庚と他の十干の関係(干合・剋)
十干どうしには、古典で名前の付いた関係があります。ここでは代表的なものを整理します。

干合とは
干合は、十干が5組の組み合わせで結びつくとされる古典の考え方です。相性が良いという意味ではなく、関係に名前が付いているという枠組みだとお考えください。
10種類の十干がちょうど5組に分かれる形になっており、庚もそのうちの一つに入ります。組の作り方は決まっているため、相手は一つに定まります。
庚と乙(乙庚の干合)
庚と組むのは乙で、乙庚の干合と呼ばれます。5組ある干合の一つで、庚から見た相手は乙だけです。
干合が命式にあるとどう読むかは、流派によって説明が分かれます。ここでは組み合わせの名前があるという点までにとどめます。
庚と丙・丁
五行では火が金を剋すると説明されます。火にあたる丙・丁と、金にあたる庚は、この剋の関係で語られる組み合わせです。
庚と甲
逆に、金は木を剋すると説明されます。木にあたる甲に対して、庚は剋する側に置かれる関係です。
「半会」「大半会」は庚の話ではない
検索でよく並ぶ語ですが、半会・大半会は十二支の三合に関わる用語です。十干である庚そのものの説明ではないため、この記事では扱いません。
庚を調べていて半会という語に行き当たった場合は、十二支の側の話に切り替わっていると考えてください。
四柱推命で「日干が庚」と言われたら

日干という言葉が出てきたら、まずその位置を押さえてください。
日干とは何か
四柱推命の命式は、年・月・日・時の4つの柱でできています。日干は、そのうち日の柱の上側にある十干のことです。
命式の中でも、日干は本人を表す位置として扱われる説明が多くあります。無料ツールで最初に目に入る一文字が庚だったのは、そのためです。
日干が庚の人の読み解き方
日干だけを見て結論を出す読み方はされません。月の支や他の柱との組み合わせで、同じ庚でも説明が変わってきます。
同じ日干が庚の人でも、生まれた月や年が違えば説明は別のものになります。同じ一文字だからといって同じ読み方にはなりません。
年干・月干・時干が庚の場合との違い
庚が日以外の柱に出ている場合は、意味の取り方が変わると説明されます。どの柱にあるかで扱いが違う、という点だけ覚えておいてください。
年柱や月柱に庚がある場合の読み方は、流派によっても説明が分かれます。まずは日干から押さえるのが手順として分かりやすいはずです。
庚の年はいつ?

庚がめぐってくる年は、規則的に決まっています。
西暦の下1桁が0の年
十干は10年で一巡するため、庚の年は西暦の下1桁が0の年にあたります。1980年、1990年、2000年、2010年、2020年、そして2030年がこれにあたります。
ただし、四柱推命や九星気学では立春を年の変わり目とする説明が一般的です。1月や2月初旬の生まれの方は、前の年の扱いになる場合があります。
十二支と組み合わさって60年で一巡する
十干10種と十二支12種の組み合わせで六十干支となり、60年で一周します。2020年が庚子だったのは、この組み合わせによるものです。
そのため、同じ庚でも組む十二支は10年ごとに変わります。庚子の次に庚がめぐるのは庚戌、その次は庚申という並びです。
庚を含む歴史用語
庚申や庚子のように、庚を含む語が歴史上の年号や出来事の呼び名として使われることがあります。ここでは名称の由来として触れるにとどめます。
庚申待ちのように、干支が民間の行事の名前になっている例もあります。いずれも暦の呼び名から広がったものです。
その年の干支をそのまま呼び名にする習慣があったため、こうした語が残っています。庚という字の性質を表しているわけではありません。
庚をもっと知りたいときの調べ方

ここまでで足りない場合の進み方を置きます。
自分の日干を調べる
生年月日から命式を出す無料のツールが公開されています。日干のほか、他の柱の十干十二支もあわせて確認できます。
出生時刻まで入力できるものと、生年月日だけのものがあります。時柱まで見たい場合は、時刻を入れられるものを選んでください。
十干と十二支の組み合わせで見る
より細かく見たい場合は、六十干支の形で調べる方法があります。庚のあとに続く十二支まで含めると、説明の幅が変わります。
占いとの向き合い方
命式に書かれた内容は、判断の材料の一つとして受け取るのが基本です。医療・法律・お金に関わる重大な判断は、占いではなく各分野の専門家にご相談ください。
命式の一文字だけでは分からないと感じたら
命式を出してみたものの、庚という一文字だけでは自分のことが分からないと感じたときは、命式全体を見てもらう方法もあります。
電話占いヴェルニの場合、鑑定料は1分180円〜600円(税込)で占い師ごとに異なり、新規登録特典があります(内容・条件は公式サイトでご確認ください・執筆時点)。
庚(かのえ)についてよくある質問
※本記事の庚(十干)の解釈は伝統的な解釈・心理的な観点に基づく一般的な傾向であり、科学的に効果や的中を保証するものではありません。参考の一つとしてお読みください。
まとめ:庚は「金の陽」を表す十干
庚は十干の7番目で、読み方は「かのえ」、五行では金、陰陽では陽にあたります。古典では加工前の金属や刀剣にたとえて語られてきました。
他の十干との関係では、乙との干合、丙・丁から剋される関係、甲を剋する関係が挙げられます。性質は命式全体で読むものなので、一文字だけで自分を決めないでください。